週報(2024-08-25) 「lsコマンドはフィラー」
視座の行き来
マネージャーをやっていると、ミクロに自分が置かれるコンテクストが無数に増える。1日に6個MTGがあれば6種類コンテクストが置き換えられる。そのそれぞれでNext Actionが出たり、課題が出てきたりする。
そのそれぞれに個別で対応する、のは無理というより積極的に避けるべきだなと思うようになってきた。自分がもちろん個別で対処するべきこともあるが、それよりは自分がやらないで済むほうがいいし、あるいは個別具体のその状況が、マクロにはどのように影響しているのかを考えるのが自分の役割。近視眼的にミクロな状況を見ていると、大事なことを疎かにしがちになってしまう。
というのは、マネージャーとしては至極当たり前の話ではあるのだが、つい忘れがちだったり、個別に難度の高い問題が出てくると、それを自分で解こうと必死になってしまったりする。常に一歩退く。視座を高い方と低い方と、自在に行き来できるようになりたいが、いまだにコツがつかめていない。
「lsコマンドはフィラー」
ゆるコンピュータ科学ラジオ で「lsコマンドはフィラー」という話が出てきたらしい、と、阿久津隆氏の『読書の日記』メルマガで知った。わかる気がした。面白い言語化だな、と思った。
無意識にやっていることに名前を付けると、その行動を意識的にできるようになる。次何するんだっけ……というときに無意識にlsを打っていたのが、次にlsを打つときには「あ、今俺悩んでいるんだな」という気付きへ変化する。すると、じゃあそういうときには一旦ターミナルを閉じて、メモアプリを引っ張ってきて思考整理しようとか、対策が打てるようにもなり得る。
メンタルマネジメントのメソッドの1つに、「感情に名前をつける」というものがある。「なんかもやもやする」「つらい」で停めずに、より詳細な名前を付けて表すと、自分の感情を分析して対処しやすくなる、というもの。感情に対する語彙が少なければ、プルチックの輪などを利用すればいい。
Fateでは「真名」を知られることがデメリットになり、逆に真名を解放することで、宝具の真の力を発揮できたりする。
対象を正しく認知する、ことが何事でも始まりになる。
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週報(2024-08-12) 古典にあたる
古典にあたる
「理科系の作文技術」を15年ぶりぐらいに通読した。前回読んだ時点で初版から四半世紀近く経っていたわけだが、そこからさらに時を重ねても今なお通ずる内容で、古典の強さを感じる。
現代のビジネス書が、古典で書かれている内容の繰り返しや翻案である場合はよく見かける。アンドルー・グローヴの『HIGH OUTPUT MANAGEMENT』なども相当回数形を変えているように思う。翻案もまた意味のあるものだと感じているが、元のコンテキストをやはり知っておきたい。原点たる古典に出会いたい。
そのための最低条件は、参考文献をきちんと書いているビジネス書を読むこと。あとは古典を意識的に読む、というのはもっとやっていきたい。
他人と意見が違うとき
南海トラフ地震臨時情報が出た。お盆なのに、とか思いながら、帰省ラッシュで新幹線の乗車率が100何十%で、というような動画ニュースをYouTubeで見ていたところ、その動画に「ほら、誰も怖がってないじゃん」的なコメントが書かれていた。
そのコメントの裏にある気持ちは「だから怖がるのやめよう」「臨時情報なんて無駄」みたいなところなんだろう、と読み取れる。個人でそう判断するのは自由だろうが、それを「ほら」と同意を促すところが興味深かった。
みんなで渡れば怖くない、の心理なんだろうか。どちらかといえば自分の正しさを認めてほしい、に近い気がする。
人と違う意見を持っているときに「すりあわせ」をするのではなく、自分がなぜ正しくないのか、という方向へ議論を持って行ってしまうのは気をつけたいが、振り返ってみると自分でもやりがちな気がする。どちらが正しいのか、ではなく、まずは「なぜ違うのか」から始めたい。
これはナラティブ・アプローチの考え方に近い。ということで最近、『他者と働く』を読んでいる。
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